郵政民営・分社化前夜!

      倒れてからでは遅い!

 日本郵政株式会社・西川社長らは、10月1日からの民営・4分社化に向けて場当たり的な準備作業を強行している。このため郵政労働者は休みなし、連日長時間の時間外労働を強いられ、いまや瀕死の状態。労使間のルールも閉ざされ、ただただJPU,全郵政本部によって協力が強制されている。こんなことが許せるだろうか!

(1)   絶対的な要員不足だ!  現場は1万数千人の欠員状態。例えばある配達センターは今も2名が欠員、当局は「必要な対応は行う」というがなしのつぶてだ。定員を満たした配達センターも内務職員がいなくなったため、内務作業は外務職員の仕事となったが、外務作業には出られずじまいとか。統括センターでも10名近い欠員のとこらがある。圧倒的に多い社員1名の窓口会社、きりきり舞いの毎日だ。どこも労働強化どころでない。又ある窓口会社では今までより要員配置を少なくしたことを隠蔽するために、日別要員配置をいまだに正式に示さない。どこの現場も絶対的な要員不足なのだ。それでも西川曰く「民間に比べて2〜3割人が多すぎる」と。

(2)   研修付けで休みなし!  連日通常業務に加えて研修・訓練の連続。休みももぎ取られ、長時間・過密労働を強制されている。@10数万円といわれる携帯端末機(追跡と決済が結びついた)の訓練、切手一枚売っても6タッチ、エラーが出れば先に進まず性能は最悪、又2メートルものレシートになるという。レシートを種類別にはり、現金、現物をあわせ清算する。あまりの煩雑な操作に年配者は「ついていけない」と困惑している。数時間の研修で使いこなすのはムリなのに、当局はマスターしなければ「新会社にいけない」「覚えるのは自己責任」とばかり恫喝する。その口で「端末のために超勤はさせない」という。そこで追い詰められた労働者は「自主研」なるただ働きを強要されている(なんとある窓口会社の業務リハーサルの前日、「自主研」職員は深夜1時の帰宅、当該課長は早々と接待飲み会に出かけたのだ!)。A郵便窓口の新端末機、書留郵便物を一通づつスキャナーで読み取り受領証をつくる煩雑さ、時間ばかりかかるとか。B異業種から窓口会社へ帰属になった人は、これまで経験したことがない業種を覚えなければならず、廃休を強いられている。これは窓口経験者でも例外ではない。Cさらに郵政労働者は何種類もの資格習得に追いまくられ、心身ともに休まる暇はない。それだけではない。D9月29日〜10月1日は全員出勤とし、1日は7時30分出勤。さらに、ゆうちょ事業担当社員(郵便局会社社員を含む)は10・11月期、特別条項によって時間外労働の1日最大延長時間を4時間から6時間に変更し、窓口端末機の稼動を23時まで延長するという。Eまた無配局で働く労働者は、これまでも大変だったのに「9月26日以降、10日間以上の連続勤務になるのではないか」と悲鳴を上げている。実際、職場で倒れ、救急車で運ばれ、入院した人もいる。郵政労働者の犠牲はとどまるところを知らない。

(3)   決済システムがダウン!?  貯金のシステムが脆弱だ。作業操作がこれまでより増え、容量が10倍くらいに膨らむのに旧態依然のまま。3段チエックのためお客対応が優に10倍かかるという。後方支援はいない。又現在、郵便事業会社のある局では日締計算ができていない。現金扱いを除いて証拠書類は野積みにされている。このままでは民営当日、システムダウンは必至とか。まさか「泊り込み」ということはないでしょうね。

(4)   なんでも処分!  一日10件以上の懲戒処分を乱発する郵政公社はまさに異常。「品質管理」「コンプライアンス」「個人情報保護」の名のもとに、些細なミスを見つけては始末書・処分を乱発させている。後納受領証・給油カード(2回で戒告だ!)が紛失したといっては課を上げて大騒ぎしている。なかでも奨励労働者に対する「無面接募集」「代筆」による即募集停止(なんと3年だ!)・懲戒処分は過酷だ。契約者本人にはきちんと説明していたが、たまたま不在だったケース、それでも減給3ヶ月という生活に直結する重い処分。そのため奨励職場の早期退職・うつ病のなんと多いことか。しかし、ノルマを押し付ける公社経営陣にはなぜか軽い注意、納得いきません。さらに「人事評価制度」(デタラメな評価であることは、あまねく知れわたっている)に悪のりして今年も「パワーアップ研修」(北海道25名)を強行している。降格など分限処分・退職を狙った悪どい制度だ。なんとしても当局の思うままの労務政策を許さない、悲鳴を上げる労働者を守る組合にしていかなければならない。

(5)止まらない労働条件の悪化!  @突然、公社は書留(全国29局で実施)・小包(首都圏3局で試行)郵便物の早朝配達を実施するという。書留郵便物は7時集配交付、7時30分出発、小包は7時30分交付、8時出発だ。公社は民間宅配便に対抗して配達率の向上を図るとしている。しかし、1時間も出勤が早まり、長時間通勤者は、どこかに泊まらないと間に合わなくなる。前の日、中勤や超勤ならゾッとする。Aさらに年賀の午前中完配のため元旦、全員7時出勤にするという。しかも外務アルバイトは減らされているのだ。そして帰局して2日対策。いつ帰れるのか、いつ休日になるのか。組合上部の人が言う「今までどうりの労働条件だ」というのがどうもウソっぽい。

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