JP労組第二回大会を傍聴して 

   西川社長らの経営・労務施策への全面協力で

               大丈夫か?組合の団結!    

 

第2回JP労組定期全国大会は、鉛色の空と降りしきる雨の仙台市で開催された。なんとなくJP労組の未来を暗示しているかのようだ。                     

(1)まず委員長山口の挨拶には、怒り心頭に達した。その挨拶は全く覇気がなく、大会議案書をオウム返しに述べただけではない。心そこにあらずなのか。前日、山口は異例にも「西川続投は大歓迎だ」とわざわざ記者会見し、西川の業績を褒め称えた。鳩山の抵抗と追求にあい、疲労困憊している西川は、「かんぽの宿」問題で釈明しつつ、今後も「事業発展のために労使協調を」と訴えるのが精一杯、拍手もまばらでJP労組本部の協力と支えなくてはもはや生き残ることさえ危ういのでないかとさえ感じた。       

そういえば山口を名指しで「意外な援軍」「こんな癒着があっていいのか」(日刊ゲンダイ)と書かれていた。だから山口はこの西川から最高のご褒美(郵便局会社の監査役就任)をいただいた。当の山口はこれにひと言も触れずじまい。これほどの組合員に対する裏切りはない。JP労組委員長の経営陣入りは、JP労組の会社への全面協力、忠誠を宣言するなにものでもなく、現場で苦闘する組合員を踏み台にして自らの保身を貫くもので絶対許されるものではない。

 (2)さて大会論議はというと、なぜか各代議員の発言は1つ目に組織拡大の成果発表、そして最後には09政治決戦と来年の参議院選挙における難波の必勝を訴えるというもの。その光景はさながら難波必勝の総決起集会と化していた。しかし、そのような中においても本部運動方針に対して疑問や反発を呈したり、事実上、反対する発言が相次いだのである。                                  

@「人事給与制度」について「組合員は賃金格差を希望しているものではない。再提出を」(四国)「職場の協力体制が崩壊する。会社案は受け入れられない」(関東)「拙速に判断するな」(近畿)との発言が飛び出した。とはいうもののそれは、概して格差があまりにも大きい会社案に対して縮小を求めるというものであり、本部の考え方と矛盾するもでないといえる。「人事・給与制度」そのものへの批判は皆無だった。そうであるがゆえに本部は「会社が把握している社員の声と組合が集約する組合員の乖離を埋める」といけしゃしゃと答弁、のりきったのだ。これが導入されると大幅な賃金引下げのみならず、競争と格差のもとで組合の団結がますます壊れていく、その危惧が現実のものとならないために頑張っていく以外にないと強く感じた。                                

 AJPEX課題では「契約社員の処遇改善を。夜間労働に一定の制限を」(東海)「雇用確保に全力を」(北陸)「全員の雇用確保を。日通由来の要員の明示を」(北海道)などのように現場組合員の当たり前の要求や主張がでた。これとて契約社員の雇い止めについて「雇用確保に全力を尽くす」と何の保障もない答弁に終始したのだ。

 B第三種郵便料金不正問題で逮捕された組合員をどう守るのか九州、四国から本部を糺す意見が出された。本部の木で鼻をくくった言い草に腹が立った。本部のいう「組合員の幸せ」がいかに欺瞞的か、生産性向上に駆り立てていく方便でしかないことが明々白々になった。

 今大会は72票の反対票が出たものの、組合員の悲痛な声を無視し、西川経営陣の打ち出す経営・労務施策への忠誠と生産性向上のためにもっと働くことを強要する、まさに「事業の持続的発展」を翼賛する大会となった。そればかりでない。これからの運動の基軸を「福祉型労働運動」におき労使一体で社会貢献、国際貢献に励むという文字どうり産業報国会運動へと進むことを断じて許してはならない。職場からこのJP労組をつくり変えるために今をおいて奮闘するときはない。                 (T・S)

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